伊賀のおいしいお米
2023.11.20
“米どころ”というと、新潟県や秋田集、最近では北海道を思い浮かぺる人が多いでしょう。実は三重県も早場米※の産地として知られ、全国に先駆けておいしい新米をお届けしています。今月は三重県内でも特に良質な米が育つ、伊質のお米を紹介します。
※通常の出荷時期より早く、主に9月頃に出荷される米のこと
伊賀のお米がおいしい理由
栄養豊かな土壌
約300~400万年前、今の伊賀盆地にあたる地域には、琵琶湖の元となる古琵琶湖という湖がありました。長い年月をかけて、琵琶湖は現在の滋賀県へ移動し、伊資には湖底にあった植物が堆積した栄養豊富な粘土質の土壌がつくられたのです。粘土質の土壌は、耕作や除草など裁培に苦労する面もありますが、肥料成分を保持する力が高くおいしいお米が育ちます。
ミネラルが含まれた水を届ける清流
伊賀には、淀川水系の源流となる木津川をはじめ、名張川、服部川など、ミネラルが豊富で清らかな水が流れ、水田を豊かにします。
▲滝川ダム
昼夜の気温差が大きい
伊賀地域は四方が山に囲まれた内陸性気候のため、日中は温度が高く、夜は一気に冷え込みます。 そのため、稲が昼の光合成でつくったでんぶんを、気温が下がった夜に籾へ蓄えます。でんぶんを蓄えた 稲穂からは甘みのあるおいしいお米がとれるのです。
伊賀の自慢のお米
味・香り・粘りがそろった良質なコシヒ力リ
。
伊賀米コシヒカリ(栽培自慢)
日本穀物検定協会が実施する全国食味官能試験で最高評価の「特A」を何度も獲得し、名実ともに良食味米として知られています。
かむほどに甘みが増し、ご飯のもつおいしさを感じられます。香りも良く、粘りもあるので冷めてもおいしさが続き、お弁当や丼ものなど幅広い料理に合うお米です。
交流から生まれたお米 和(なごみ)
40年程前、 「農薬や化学肥料の使用が少ない、安全・安心なお米が食べたい」という組合員の声に応えたのが「 JAいがふるさと阿山まごころグルー プ」の生産者のみなさんでした。
減農薬での栽培が技術的に難しい時代、 「農薬や化学肥料を減らしてもおいしい品種選定と裁培方法を」と、試行錯誤しながら商品開発に取り組み、できあがったのが「和(なごみ)」です。
食味が良く、大粒で透き通るような白色のお米をつくるには、 肥料の量と与えるタイミングが重要です。
肥料が多すぎると食味が落ち、 反対に肥料が少なすぎると未熟なお米になります。
品質基準をクリアできるお米をつ<るために生産者は日々、稲の状態を見極めながら作業をしています。
▲阿山まごころグループのみなさん
和(結びの神)(特別栽培)
和に使われている三重23号は12年の歳月をかけて三重県で生まれたお米です。 このうち“みえの安心食材認証”を取得した生産者が栽培し、品質基準をクリアしたお米が“結びの神”として和の原料米となります。
米粒が大きくしっかりとしてふっくら炊き上がります。もちもち感がありながらべたつきが少なく、冷めてもおいしいお米です。
広報誌「ひだまり」2022年11月より